投資信託は、買った人を儲けさせるための商品じゃない!?
投資信託は、私たちに代わって金融機関や投資のプロなどが運用を行ってくれる便利な商品。
でも、私たちのお金を増やすことを目的に運用してくれている金融商品というわけでもない。
投資信託は、その投資信託が「あるルールのもとに運用します」という商品であって、儲かるかどうかは、それほど重要じゃない。
たとえば、今人気のインデックスファンド。
この金融商品は、日経平均株価やS&P500など、特定のインデックスに価格が連動することを目的として作られた商品であって、実際に採用されたインデックスで儲かるかどうかには責任がない。
この投資信託の運用では、「儲ける」ということには、はっきり言って眼中にない。
「インデックスファンドを上回ること目指している」といわれている、アクティブファンドと呼ばれる投資信託も似たようなものです。
多くのアクティブファンドは、運用するにあたって、その運用方針を定めている。
そして、その運用方針を実行することで、本当に私たちが儲かるのかどうかとは関係ない。ただ、その運用方針に従って運用されていることが多い。
つまりは、投資信託を選ぶ際に重要なことは、「その投資信託が私たちを儲けさせてくれるかどうか?」ではなく、「どのような運用方針で運用されている投資信託なのか?」なのです。
私たちが投資信託で資産運用をするならば、投資で採用される運用方針の善し悪しを見分ける目がなければいけないというわけです。
どんな投資戦略や運用方針にも、必ずメリットとデメリットが存在する。
投資というものは、どんな投資戦略や運用方針を採用しても、必ずそこにはメリットとデメリットの両方が存在しているものです。
メリットだけの投資戦略や運用方針というものは存在しません。
かならず、うまくいくときとうまくいかない時があります。
投資戦略や運用方針を採用するにあたっては、その採用しようとする投資戦略や運用方針が、どんな時に調子がよくなり、逆に調子が悪くなる時はどんな時かを理解していなければ、長くは続けられない。
そして、長期的にその投資戦略や運用方針が有効なのかどうかも理解していなければいけない。
ようは、調子が悪い時に、あきらめるという選択をするのは簡単なのです。
でも、「今の投資戦略は、今の相場にあっていないことは理解している。でもいつまでもこのままじゃない、長い目で見れば必ず結果がついてくるはず。」と心底思いこむことができない人が、投資を途中でやめてしまう人たちということです。
長期投資に必要なのは、長い間我慢することだけじゃありません。
長期的な視点で、自分が行っていることを理解していることも重要なのです。
知識と経験がものを言う。
調子が悪い時に、思うように行かないことを我慢しながら同じことを続ける。
これは、思っている以上にとてつもなく難しい。
投資に関して言えば、この調子の悪い期間が、数年に及ぶこともある。
インデックスという投資戦略に関して言えば、10年以上調子が悪かったことも過去にはある。
結局、どんな逆風にも耐えられるようになるためには、知識と経験がものをいう。
なぜこの投資戦略が長期的にうまくいくと考えられるのか、そのロジックを正しく理解していなければいけない。
過去に我慢を続けたことでいい結果がでたという、投資戦略への自信をつけた経験があるとなおいい。
経験で自信をつけるのには、どうしても時間がかかる。
でも、投資戦略のロジックを理解するための勉強なら、今でもできる。
知識をつけながら、経験を重ね、自信をつけていく。
それが、いつしか哲学となって、長期投資を成功させる。
投資とは、そういうものだと考えています。
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