インデックスファンドへの誤った認識?
常に平均的という事は、決して平均以上にはなれない。
別に不思議なことでも何でもない、当たり前のことです。
お金持ちと、そうでないもの。その2つのうちのお金持ちといわれる人は、平均以上の人。別に、お金持ちでなくても、富裕層などと言われるようになるためには、平均以上を目指さなければならない。
当たり前のことだけど、そもそも平均的な人たちを富裕層と呼ぶことは決してない。
日本で平均以上のお金持ちとはどのくらいのお金を持っているのか?
日本の2人以上世帯の保有金融資産の平均額は、1,500万円前後だと言われている。
平均を目指すなら、保有金融資産は、だいたいこのぐらいでいいということになる。もしそれ以上のお金を保有したいと思ったら、平均以上のものを求めなければいけないことになる。
平均以上の収入の仕事を探すか、平均的な収入で平均以下の生活をするか(貯蓄額を平均以上に)、平均以上の資産をもつ親がいるか(相続で資産を手に入れる)、そして平均以上のパフォーマンスで資産を増やすか。
もし平均以上のパフォーマンスで資産を増やしたいとするなら、インデックスファンドが正しい選択だと言えるのだろうか?
平均値という事は、もし他の人たちも同様に資産運用をしていたとしたら、あなたと全く同じように資産が増えたり減ったりしていることを意味する。
つまりは、自分のパフォーマンスと周りの人のパフォーマンスが全く一緒なので、そのアプローチの仕方では、決して周りから抜きに出ることはない。つまりは富裕層には届かない。
どんなに運用が上手くいっている気がしていても、それはみんな一緒のことなので、結局は平均的な今の生活を今後も続けることになる。
所詮は、周りと一緒というのが、インデックスファンドの基本的な考え方なのだと思っている。
ちょっと昔までは、インデックスファンドという存在はとても珍しかった。
インデックスファンドが初めて個人でも買えるようになったのは、1976年ごろ。その歴史は、今から50年も経っていない。
当時のころからインデックスファンドを買っていた人は、おそらく少数派で平均的な人たちではなかった可能性がある。みんながみんなインデックスファンドを買う今の時代とは違かったと思われる。
だから昔からインデックスファンドを買っていた人の中は、平均以上に裕福になっている人もいる可能性はあると思っている。
それでもインデックスファンドがおすすめと言われるのは?
平均値を超えられないインデックスファンドだけど、それでもインデックスファンドがおすすめだと言われる。
正直、その話に嘘はないとも思っている。
というのも、「投資信託の中で選択をするなら、インデックスファンドだろう」というのは、今のところ間違いのない真実だと考えているからです。
結局のところ、投資する際に考えなければならない重要なポイントは、運用に係るコストをできる限り抑えることにあるようです。
そもそも、運用に関して私たちにコントロールできる部分は、費用のコントロールしかないと思っています。投資のパフォーマンスや、相場の上げ下げは、私たち一人の力では、どうこうできるものではないのは、ご存知の通りです。
でも、費用の部分は違います。自分たちの工夫次第でコントロールできるところが少なからずあるものです。
運用のパフォーマンスにおいて、私たちにできる確実なこと、それが費用のコントロールなのです。
インデックスファンドの最大のメリットは、運用にかかる費用が抑えられていること。
投資信託での運用は、現状低コストであればあるほど、パフォーマンスが上がる傾向にある。
そもそも投資信託は、大きなお金を動かしているので、望むか望まないかに関わらず、市場全体に広く分散して投資することになることが多い。
そして、市場全体に広く分散して投資をすれば、必然とインデックスファンドに似通ったパフォーマンスになることになる。
となれば、後の違いはコスト(費用)のみ。コストが小さいほど有利になるのは必然だと言えます。
投資信託を使うなら、インデックスファンドだと言われるのは、運用に係るコストが他に比べて有利だからです。
逆に言えば、それ以外のメリットというのは特にないわけなんだけど、投資信託の世界ではその費用こそがすべてという状況を覆すようなものは、今のところ出てきていないというわけです。
運用資金が大きくなれば、インデックスファンドから卒業するのがベスト。
投資信託を使うならインデックスファンドがベスト。
しかし、自分一人で十分な分散投資ができるぐらいの資産額になったら、インデックスファンドに頼る必要は全くないと考えている。
そもそもインデックスファンドだって、運用に係る費用は、ただではない。信託報酬手数料は、他の投資信託と同様に差し引かれている。これは、ETF(上場投資信託)であっても同じこと。
500万円ぐらいの投資をすれば、年間数千円程度の信託報酬手数料が差し引かれているし、もっと言えば、そのほかに投資信託内の投資銘柄の入れ替えの時売買手数料や決算などのその他運営費用といったものも、別途差し引かれている。
だったら、自分でつくる疑似インデックスファンドがあれば、もっと低コストで運営できるのではないかと考えてみるわけです。
自分で疑似インデックスファンドを作ると、運用コストは限りなくゼロに近づけることができると考えています。
インデックスファンドを作ると聞くと、数千の銘柄に分散投資しなければいけないのではないか?と思うかもしれませんが、現実的にはそんなに幅広く分散投資をする必要はない。
数十銘柄への分散でも、十分インデックスファンドに近いパフォーマンスは得らえると考えています。
コストを下げれば、パフォーマンスはその分確実に上昇する。
何度も繰り返しますが、コストを下げることが、私たちが運用のパフォーマンスを上げるのに、わかりやすく確実な方法です。
疑似インデックスファンドを作る上で、大切なことはパッシブ運用という考え方を取り入れることだと思っています。
パッシブ運用の考え方で投資をすると、運用のコストを大きく下げることができます。
有名な経済学者であり著名投資家でもある、ジョン・メイナード・ケインズが、投資で様々な失敗を繰り返してきた中で、最後に行き着いたのが、このパッシブ運用というスタイルだったことは有名な話です。
インデックスファンドのない時代に、疑似インデックスファンドを作って成功していた人がいた。
インデックスファンドというのは、決して、それがすべてだと考えるほどの最善のものではないということです。
インデックスファンドよりも、パッシブ運用という考えた方の方が大切だという事が、ケインズによってインデックスファンドが登場する以前に証明されていたというわけです。
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