株式投資をするなら、割安のバリュー投資か、成長のグロース投資か。正解はどっちだ?

株式投資で悩むこと?

株式投資の勉強をしていると、多くの人が直面する大きな2つの選択肢。

『バリュー株投資』と『グロース株投資』。

バリュー株投資は、本質的価値よりも安くなっている株式銘柄を探して投資するスタイルの投資法。

対して、グロース株投資は、本質的な価値よりも企業の成長力や株価の上昇力などに勢いのある銘柄に投資をする投資法。

この2つは、相反する性質を持っているところがあり、どちらの投資法を選ぶのかで投資スタイルに大きな違いが出てきます。

しかも、バリュー株投資とグロース株投資、その両方に投資家として有名なった人がいるということもまた、どちらを選んだらいいのかわからなくしてくれるものです。


「どちらでもうまくいっている人がいるのなら、どちらのスタイルも利用したほうがいいのではないか?」と思う人もいるかもしれません。

でも、実際にやってみると、バリュー株投資家とグロース株投資家の視点は、重なり合わないところも多く、1人の人間が、2つの投資スタイルを共有するという事が、いかに難しいことかという事がわかるものです。

結論から言えば、バリュー株投資にするか、グロース株投資にするか、どちらが良い悪いではなく、自分にとってはどちらを選ぶのがいいのかを、しっかり考えて株式投資をすることが最良だと考えています。


どっちが良いかよりも、どっちが合っているのか?

バリュー株投資とグロース株投資の投資スタイルの違いによって、投資の仕方は変わります。

たとえば、バリュー株投資家は、相場が上昇している局面では、あまり積極的に買わず。下落した局面で急に積極的に動き出すというリズムがあります。そして基本的に一度買ったら長期で持つことが多い。

反面、グロース株投資家は、上昇局面こそがグロース株投資家の追い風であり、上昇しているものであれば、積極的に買っていく。そして、もし値崩れし始めたら、さっさと売るというリズムです。


要は、バリュー株投資型か、グロース株投資型か、自分の性格や資質に合っている方を選ぶというのが、正しい選び方だと考えています。

所詮、株式投資は、何を選ぶかよりも、”どうやるか”が重要だと思っています。

自分の性格や資質に合わない方法を選んでしまうと、どんなに銘柄選びが上手くいっても、”やり方で失敗”して、なかなかうまくいかないことになる。


たとえば、バリュー株投資家は、買ったり売ったりするような、動く時というのはあまり多くない。毎月積立みたいな常に買うみたいなことはあまりしません。

自分が狙い定めたところを虎視眈々とうかがい。とにかく時期が来るまでいつまでも待つ。

そして、「ここだ!」と思ったところで、一気に買ったり売ったりする。だいたい多くても年に1~3回程度しか大きく動くことはないものです。

つまりは、バリュー株投資というスタイルは、『待つ』という事が得意で、なおかつその時間を心地よいと感じられる人に向いているわけです。

『待つ』ことが苦手な人が、バリュー株投資のスタイルを選んでしまうと、買ってはいけない局面でついつい買ってしまったり。バリュー株投資が本来買わないような銘柄を、我慢しきれなくなってつい買ってしまったりすることで、結局失敗する。

株式投資の失敗の多くは、自分自身の心理的な作用によって起こっています。

失敗をなくすためには、自分自身の性格や性質に合わせた投資スタイルを確立することがとても大切なのです。


ただ問題は、自分の性格や資質がどちらに合っているのかを見つけるまでに時間がかかることです。

自分のことは案外、自分ではわかっていないものです。

とにかく時間をかけ、経験を積みながら知識を学び、徐々に自分のスタイルを作っていくことが株式投資にとって一番重要な作業であると感じています。

中には、最初から自分に合ったスタイルを見つけられる人もたまにいますが、その人はとても幸運なのだと思います。

株式投資というのは、自分流のスタイルさえ確立できてしまえば、あとは勝手に資産が増えていくものだと感じています。


自分の投資スタイルを探す旅に。

バリュー株投資を選ぶか、グロース株投資を選ぶか。

どちらを選んだら正解なのかというのは、結局のところ『ない。』と言うのが個人的な見解です。

とにかく重要なのは、自分の性格や資質に合わせた投資スタイルを確立することです。


投資の神様と呼ばれているウォーレン・バフェットは、昔は株式投資の師匠であるベンジャミン・グレアムに教わった根っからのバリュー投資の投資スタイルでした。

しかし、そこから徐々に、グロース株投資のフィリップ・フィッシャーの影響を受け、グレアムのバリュー投資に自分流のグロース株投資の視点も取り入れるようになりました。

最近では長期投資家というイメージも定着していますが、昔からそうだったわけではありません。

むしろ今だって、超長期で保有し続けている銘柄と言うのは、それほど多くはない。

このように、様々な経験、いろんな困難な局面を乗り越えながら、自分のスタイルを確立していったのだと思われます。


株式投資を長期間行っていく(長期投資)というのは、何も長期間買った銘柄をただ保有し続けるだけの事ではありません。

むしろ、長期投資と言うのは、長期間買って放置するバイアンドホールドという意味よりも、自分の性格や資質をいろいろな局面を経験しながら見つけていき、リスクをうまく扱える自分を見つける旅みたいなものじゃないかと思っています。

投資のスタイルは、人それぞれにいろんな性格や資質があるように、十人十色なのではないでしょうか?

人の投資スタイルが、そのまま自分にも当てはまるなんてことは、まずありえないと言っても間違いじゃないと思っています。


とりあえずバリュー株投資から始めてみては?

「投資のスタイルに、正解がないことは分かった。でも、始めるにあたっては、やっぱり何かしら指針があった方がいい。」と言う人のために。

個人的にはバリュー株投資から始めてみたらどうだろうかと提案いたします。

日本人は、攻めよりも守りの意識が強い。と感じています。

守りの意識が強い人は、グロース株投資よりもバリュー株投資の方がむいているのではないかと思っています。

そもそもバリュー株投資の基本は、『守り』にあります。

積極的に攻めに転じる場面は、自分にとって有利な状況になってからというのが、バリュー株投資の基本スタイルだと考えています。


人間という生き物は、基本的に守りを強く意識する癖があるようです。

行動心理学では、人は利益よりも損に意識を重くおきやすいと言われています。

もともと本能的に守りの意識があるのであれば、まずは守りから始めてみるというのは、理屈的にもあっているのではないかと思っています。

自分自身の運用でも、やはりバリュー投資が主体となっています。

株式投資を始めるなら、バリュー株投資から学び始めてみると良いのではないでしょうか?

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